アイシングには、他にも様々な種類があります。
イギリスで誕生してから長い歴史をかけてそれぞれの国、時代で様々な変化を遂げてきました。
■クリームアイシング■
ショートニングやバタークリームなどを使ってアイシングするのは、アメリカンスタイルです。
保湿性があるので、こちらは「食べること」も「楽しむこと」も両方できるタイプのアイシングと言えるでしょう。
カップケーキなどにクリームをアイシング(フロスティング)して、その上にフルーツやアラザン、フルーツミックスゼリーなどをトッピングすると、大変華やかになります。
また、日本でよく用いられる生クリームと比較して保存性が高く形も保ちやすいため、このようなケーキをバラやフリルのような模様で美しく彩ることが得意なのも、この技法の特徴です。
また、砂糖衣のアイシングをクリームのように使用することも可能です。
水で溶かず、ミルクを使って溶くタイプのミルクアイシングなども、カップケーキに使用されます。
ミルクアイシングはアイシングと異なり、卵白を使わずに牛乳を使います。
粉糖100gに対して、牛乳大さじ1程度の割合でダマにならないように手早く、滑らかになるまで混ぜればできあがりです。
ドーナツなどにもよくあいます。
■フォンダン■
シロップを120℃くらいまでよく煮詰めて、練るようにして混ぜながら、白っぽくどろっとするくらいまで糖化させたものを「フォンダン」といいます。
なお、「フォンダン」とはそもそも「溶ける」という意味を持っており、口の中でとろけるようなお料理などの名称、総称として使われるため、お菓子作りに限ったものではありません。
その中の1つにフォンダン・オ・ショコラがあり、香ばしく焼いたチョコレートケーキの中から、トロッと溶けたチョコレートが流れ出すフランスを代表するケーキの一つです。
身近なところでは、ドーナツやエクレア、シナモンロールなどのパンにかかっている砂糖衣もフォンダンです。
砂糖のジャリジャリ感はまったく消えて、口当たりの良い滑らかな仕上がりになるので、アイシング同様、お菓子のデコレーションには最適です。
ミルクアイシングとよく似ていますが、粉砂糖を使用し加熱しないのがミルクアイシング、砂糖を用いて加熱するのがフォンダンです。
フォンダンの場合は温度管理がポイントで、温める温度が低いとフォンダンが固く綺麗に伸びず、温度が高すぎると艶が出ないという特徴があります。
■まとめ■
・アイシングには様々な種類がある。
・クリームアイシングとはバタークリームやショートニングを使用するアメリカンスタイルのもので、カップケーキやデコレーションケーキによく用いられるもの。
・卵白を使用せず、粉砂糖と牛乳を混ぜ合わせたものがミルクアイシング
・フォンダンとはシロップをよく煮詰め、練るようにして混ぜながら粘度を出し、白っぽくなるまで糖化させたもの。
・フォンダンとは、「溶ける」という意味。
・ミルクアイシングとフォンダンの違いは、作り方と使用する砂糖の種類。



