Lesson6-2 アイシングの着色・保存・乾燥

基本の白いアイシングが作れたら、次は着色です。
アイシングの着色は、ソフトピークの段階で行うようにします。

色が濃くなり過ぎないように、爪楊枝で少しずつ様子を見ながら加減して色素を加えていきましょう。

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アイシング着色の仕方

 

①粉末の色素は、少量の水で溶いておきます。ジェル状のものはそのまま使用できます。今回はwiltonカラーの着色料を使用します。爪楊枝の先に着色料を付けたら、アイシングの中に入れます。

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②パレットやスプーン、ヘラなどで混ぜていきます。ポイントは薄めから着色していくことです。色が薄ければ着色料を追加していきます。

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③全体の色が均一になりなめらかになったら完成です。

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※色が薄いときには、少しずつ様子を見ながら、爪楊枝で色素を加えましょう。
※リキッド状のものやペースト状の色素は加えすぎると乾きにくくなりますので注意しましょう。
※フルピークのアイシングを着色するときには、まな板のような場所にアイシングを使う分だけとり、色素を加えてパレットナイフで練り混ぜるようにしてもかまいません。

 

アイシングの保存

できあがったアイシングは保存可能ですが、乾燥に弱いので注意が必要です。

ふた付きの密封容器にアイシングを入れ、湿らせたペーパータオルを表面にかぶせて保存します。
常温で保存できますが、より保存がききやすいよう冷暗所に置くようにしましょう。
また、生の卵白で作った場合は2日が限度で、乾燥卵白で作った場合でも1週間以内には使い切ることをお勧めします。

しかし徐々にコシがなくなってきますので、基本的にその都度使用する分だけを作り、使い切ってしまうようにしましょう。

 

アイシングの乾燥

完全に乾いていないとラッピングした際、表面に水分が浮いてきたり、品質の劣化にも繋がります。
せっかく綺麗にアイシングしたとしても、これでは台無しですね。
アイシングは最初の乾燥が重要です。
ここでしっかり乾燥させておけば後々湿気ることも、触ってデコレーションがどろどろに崩れてしまうこともありません。
最後の仕上げに、乾燥で失敗しないポイントをしっかり押さえましょう。

■自然乾燥させる場合■

分厚いアイシングの場合は丸一日以上乾燥させるようにしましょう。表面が乾いていても、 中が完全に乾燥していない場合があるため、しっかり時間をかけます。
薄いアイシングでも最低10時間以上は乾燥させます。
※ベースの上にさらにアイシングしたい場合は、表面だけが乾いている状態でも可能ですが、強く押しすぎないように注意しましょう。
※アイシングでつくったパーツは丸1日の乾燥でも足りない場合があります。乾いていないようでしたらより多めに時間をとりましょう。


■オーブンを使用して乾燥させる場合■

・オーブンに付いている発酵機能を使用する方法もあります。35度〜40度くらい(できるだけ低い方が好ましい)で1時間ほど乾燥させ、あとはそのまま放置して10時間ほどおくとできます。
※時間がかなり短縮されるため、ベースの上にさらにアイシングを重ねたい場合などはおすすめです。温度が高いとクッキーがこげてしまう可能性がありますので、注意しましょう。


■しっかり時間をおいても乾かない場合は・・・■

丸一日おいてもしっかり中まで乾燥しなかったり、パリッとしたアイシングクッキーができない場合もあります。
その場合は乾燥時間以外の原因が考えられます。

①クッキーが湿気ている、もしくはクッキーに水分が多い
クッキーの水分が多いとアイシングにも湿気が移ります。
アイシングが乾いていてもクッキーが湿気ているとアイシングまで湿った感じになってしまいますので、注意が必要です。
手作りクッキーなら、しっかり焼いてから冷ます間に湿気が入らないようにしてからアイシングを塗ってください。
また、レシピの配合によってはアイシングクッキー向きでないものもあります。

湿気が気になる場合は水分と砂糖が少ないレシピでクッキーを焼くことも1つのポイントです。

②アイシングの水分量が多い
水分量が多いゆるいアイシングは広い面のベースアイシングには便利に思われますが、ある程度固めのアイシングのほうが出来上がりが美しく早く乾燥します。
また、アイシングに加える水はその日の湿度にかなり左右されますので、一概に分量どおりの水分量が正解でないこともあります。
アイシングの様子を見ながら最適な状態を見つけていきましょう。

③冷蔵庫で保管した
冷蔵庫内は乾燥しているイメージがありますが、冷蔵庫外に出した途端に空気中の水分が冷やされたアイシング面やクッキーに接して水になり、結果的に湿気を含んでしまいます。
乾燥後には乾燥材と一緒に密封して、日の当たらない室内の涼しいところで保存しましょう。

④アイシングの材料をアレンジしている

レシピ通りにつくっていても粉砂糖の種類を変えると必要な水分量が変わってきます。
例えば、レシピが「純粉糖」とあるものをコーンスターチやオリゴ糖入りの粉糖に変えた場合、コーンスターチやオリゴ糖入りのものは純粉糖より少ない水分で溶けるため、純粉糖使用のレシピだと水分量が多くなりがちです。
それぞれの粉糖の性質を理解し、最適な状態をマスターしていきましょう。

 

■早く乾燥させるための+レモン汁■

レモン汁にはアイシングを早く乾燥させる効果があります。
また白いアイシングにしたい場合、レモン汁を数的加えることで黄ばみやくすみを押さえる効果もあります。
目安は100gの粉糖に1,2滴ほどで、これくらいなら味は変わりません。
ぜひ活用してみてください。

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■Lesson6-2 まとめ■
・アイシングの着色はソフトピークの状態で行うのが基本。
・色づき過ぎないよう、爪楊枝で少しずつ着色料を加える。
・保存する際は乾燥に注意する。作っている途中でも乾燥は進むため、基本的にアイシングバッグかふた付きの容器で保存しておく。
・仕上げの乾燥はとても重要。自然乾燥でもオーブンによる乾燥でも可能だが、しっかり中まで乾燥させる。
・乾燥がうまくできない場合は、クッキーやアイシングの水分量、保存方法などを見直す。
・レモン汁には、アイシングの乾燥を早める効果と黄ばみを抑制する効果がある。