いよいよ、実際のアイシング作りに取りかかりましょう。
まずは基本の作り方です。
生の卵白を使用する場合と、乾燥卵白を使用する場合で作り方が少し異なります。
乾燥卵白を使う場合
■材料■
・乾燥卵白 5g
・粉糖 200g~
・水 30ml
・レモン汁(白いアイシングにしたい場合) 数滴
※粉糖は事前にふるっておきます。
■道具■
・ボウル
・ゴムベラ、もしくはフォーク
・コルネ、もしくはアイシングバッグ
・バッグなどのサイズにあったグラス
・パレットナイフ、もしくはスプーン
■作り方■
①粉糖と乾燥卵白を入れたボウルに、分量の水を加え、ゴムベラで混ぜます。
最初から泡立て機で混ぜると粉が飛び散るため、最初はヘラで混ぜるのがポイントです。
②全体にまとまりが出てきて(画像参照)粉糖が飛び散らないようになったら、ゴムベラから泡立て器に持ちかえて、10分程度混ぜ続けます。
③10分程度混ぜ続けると、もったりして全体にツヤが出てきます。
持ち上げたときにしっかりと角が立つくらいになったら完成です。
生の卵白を使う場合
■材料■
・卵白 30g
・粉糖 200g~
・レモン汁(白いアイシングにしたい場合) 数滴
■道具■
・ボウル
・泡立て器(もしくはハンドミキサー)
・コルネ、もしくはアイシングバッグ
・バッグなどのサイズにあったグラス
・パレットもしくはスプーン
■作り方■
①粉糖は事前に、ふるいか茶こしでふるっておきましょう。
この作業が意外に大切です。
混ぜ始めてからダマが残っていると後から処理しにくく、仕上がりも美しくなりません。
②ボウルに卵白を入れてほぐし、粉糖を少しずつ加えて泡立てます。
③レモン汁を加えてさらに泡立て、ソフトピークの固さにします。
(色づけする場合はこの固さで行います)※固さについては下記参照
アイシングの固さ
①アイシングでは基本的に3つの固さを使用します。
この3種類の使い分けによって作品の完成度が変わるため、しっかりマスターしましょう。
②一番固い「固めアイシング」は持ち上げるとしっかりと角が立つのが目安です(フルピーク)。目安は「ピンと角がたつ」くらいの固さになります。これは絞り袋と口金を使用するときに使う固さです。
③二番目に中間の固さです(ソフトピーク)。目安は「角がたれる」くらいの固さです。持ち上げてゆっくりお辞儀する程度の固さは、ラインを描く時に使用します。
④最後に一番ゆるい固さです。持ち上げて「の」の字を書いて3秒程度で消える固さです。ベースを塗る時に使用します。
※アイシングを柔らかくしたいときには、少しずつ水を加えて混ぜていきます。気泡がたつと仕上がりが美しくなりませんので、できるだけ気泡が立たないように混ぜ合わせましょう。
※より固く仕上げたいときには、粉糖を足します。
コルネの詰め方
目的の固さのアイシングクリームが完成し、着色が終わったアイシングクリームをコルネに詰めていきます。(※アイシングの着色に関してはLesson6-2参照)
① 作ったコルネをコップやガラス瓶などの容器に入れて立てます。こうするとアイシングクリームが詰めやすくなります。
②着色したアイシングを中に流し込み、詰めていきます。
③コルネの口を閉じます。上部分を閉じたら、三角になるように両側を折り、最後に頂点を織り込んでいきます。しっかりと折り込んだら、テープでとめて完成です。
粉糖について
粉糖には3つの種類があります。
それぞれに特徴があるので、描く模様や口金のサイズによって選んでみましょう。
■全粉糖■
グラニュー糖100%でつくられた粉糖です。湿気を含みやすくダマになりやすいので注意が必要です。水分に溶けやすいため、口径の細い口金を使う際などに適しています。
■オリゴ糖入りの粉糖■
ダマになりにくく、水分にも溶けやすい粉糖になります。全粉糖同様に、細やかな模様を描く際に適しています。
■コーンスターチ入りの粉糖■
水分に溶けにくいため、口径の細い口金などには適していません。花などの大きな細工を作るときに適しています。
■Lesson6-1 まとめ■
・アイシングの基本の作り方には生の卵白を使用したものと乾燥卵白を使用した2種類ある。
・どちらの場合も、粉糖を事前にふるっておくことがポイント。だまが残っていると仕上がりが美しくならない。
・生の卵白を使用する場合は、粉糖を数回に分けて加えながらソフトピークの固さまで泡立てる。
・乾燥卵白を使用する場合、粉糖と同様、だまにならないように振るいにかける。先に乾燥卵白を水に溶かして(卵白液)使用する場合でも茶こしでこす事を忘れない。
・ソフトピーク・・・「角がたれる」くらいの固さ。ラインやドット、細かい模様を描くのに使用する。
・フルピーク・・・「ピンと角がたつ」くらいの固さ。口金を使ったり、花や葉を大きく描く時に使用する。
・粉糖にもいくつか種類があるため、目的に応じて使い分けるとよい。














