卵白には、水の表面張力を弱めて泡立ちやすくする作用と、生じた泡を維持させる作用があることはすでに述べましたが、ここでもう少し詳しく、卵白を泡立てる際に注意すべきことを学びましょう。
卵白を泡立てる際のポイント
■泡立ちを阻害するもの■
卵白を泡立てるときに相性の悪いものがあります。
それが油分です。
卵白を泡立てるときに、調理器具にサラダオイルやバターなどの油分が残っていると、せっかくの卵白の特性を阻害することとなり、泡が立たなくなります。
泡立てるときに使うボウルなどは、きちんとこれらの油分を落としてから使うようにしましょう。
■泡を安定させるもの■
一方で、卵白の泡を安定化させてくれるものもいくつかあります。
そのうちの一つが砂糖です。
砂糖を加えたメレンゲは、きめ細かい泡を維持できます。
ただし、砂糖と相性が良いからといって最初から全ての砂糖を混ぜてしまうと、逆に泡立ちにくくなってしまいます。
砂糖を入れるときには気泡の様子を見ながら、少しずつ数回に分けて入れるようにすることがポイントです。
より卵白を安定させるための+α
そのほかにも卵白を安定させる方法がいくつかあります。
・卵白にさらに乾燥卵白を加える
・銅製のボウルを使用する
乾燥卵白はたんぱく質の濃度を上げ、銅製のボウルはたんぱく質と銅イオンの化学反応による働きにより、泡立てた卵白がより安定するという特徴があります。
アイシングはまさにこの卵白の泡立てが重要な要素になり、描く模様によって必要な固さも様々です。
こうした卵白の特性を理解したうえでアイシングに臨めば、成功がぐっと近付きます。
■Lesson4-2 まとめ■
・油分は卵白の泡立ちを阻害するため、使用する道具に油分が残っていないか確認する。
・砂糖は泡立った卵白を安定させる働きがある。泡立ちを確認しながら、少しずつ加えていくことがポイント
・乾燥卵白や銅製ボウルには、より卵白を安定させる働きがある。

